Comedy
Comedy
Comedy

芸人魂

 ←トップページ

  →ボケとツッコミ   →間(ま)   →毒舌と個性   →ネタ

芸人魂ってどんなもの!? 失敗を苦と思わないことが大事!
実用例を見てみよう! プロの芸人たちは失敗しないのか!?


    



芸人魂ってどんなもの!?

 お笑い芸といえば、定番として漫才やコントなどが挙げられます。その中には単純なしゃべりの技術以外にも、数多くの技術が存在し、それらが上手い具合に組合わさって、1つの芸をつくりだしています。

 まず「芸をつくるうえで最初に必要なのは何か?」といえば、芸人魂ではないでしょうか。よく耳にする言葉なので、何となくは分かりますが、具体的には一体どんなものでしょう?
 一言でいうのは難しいですが、あえていうなら「自分を犠牲にしてでも、周りの人間を喜ばせようと努力する心」でしょうか。ユーモアセンスとは微妙にニュアンスが違います。ユーモアセンスとは、その名の通り、その人のユーモア的感覚のことで、ネタの内容や表現方法を左右するものです。芸人魂とは、その人のユーモアに対する姿勢で、お笑いという文化に対して熱い思いを持っていたり、観客のことを1番に考えて行動したりという、いわゆる職人気質ともいえるべきものです。

 分かりやすい例が、漫才のボケ役にありますので説明しましょう。
 漫才はボケ役がボケると、ツッコミ役が勢いよく突っ込み、場合によっては激しいどつきを入れます。(どつきは見た目にも大きなインパクトを与えることができるため、笑いを誘う手段としての効果は高い)観客を喜ばせるために、ボケ役は自ら犠牲となって激しくどつかれているわけですが、このとき「どつかれるのは嫌だけど、笑いのためには仕方ない」と思っているわけではありません。実際は「勢いのあるどつきで、いい突っ込みしてくれよ!」と、どつかれるのを期待しているのです!
 自分が犠牲となることで面白味がでることを、ボケ役はきちんと分かっているので、突っ込みがくるのを今か今かと待ちわびているのです。(笑)普通なら誰でも相手から叩かれるのは嫌なものです。しかし、それをすることで周りの人たちが笑ってくれたり、笑い話のネタが1つ増えるのなら、喜んで叩かれたいと思うのです。そして、このような精神を芸人魂というのです。(^_^)

 世の中には色々な人がいるものです。例えば、世間話をしていてたまたま自分がネタにされたとき、「場を盛り上げるチャンスだ!」と思い話題を広げて楽しむことができる人もいれば、逆に「私を馬鹿にしてけしからん!」と怒る人もいます。はたして、その差は一体どこから生まれるのでしょうか?
 それは「お笑いに対する免疫」「その人自身の芸人魂」による影響が大きいといえます。
 前者は、その人が「どれだけお笑い文化に慣れ親しんできたか」によるもので、普段からお笑いに接っしている人は、当然それだけ免疫もあるため、自分に対する毒舌でも冗談と受け止め、素直に笑うことができます。
 後者は、芸人魂を強く持っている人は、常に「いかに周りを楽しませようか」と考えていて、アーティスト性を持った人といえます。そういう人は、自分に厳しい状況でも柔軟に対応します。基本的に「自分がネタにされても、それで周りが楽しんでくれれば自分も楽しい!」という精神を持ち、それだけに自ら笑いのネタをつくっていける人といえるでしょう。

 

実用例を見てみよう!

 最近はトーク番組も増えてきたため、芸人の素の部分を見る機会も多くなってきました。それもあって、番組の中でも芸人魂が表れている会話を目にする機会も多くなりました。

「いいレストランを見つけたんだよ。そこはランチセットメニューを頼むと、食事+ドリンクが800円で注文できて、飲み物もバイキング形式で飲み放題なんだよ!」
「へぇ〜、安くて飲み放題ってのはいいねぇ」
…なんて話をして、場が盛り上がったとします。

 このとき、芸人魂を持っている人だと、次のように話が続いたりします。(A、Bは人物)
 A「安いといえば、最近車を買ったんだけど、これがすごく安かったよ」
 B「ほう、羨ましいな。ちなみに値段はどれくらい?」
 A「通常価格だと200万円なんだけど、ランチセットメニューだったから800円で買えたよ」
 B「車でランチセットメニューなんてあるかよ!」
 A「さらにバイキング形式で、ガソリン入れ放題なんだ」
 B「そんなとこあるか!だいたいバイキング形式って、ハイオクとか選べるんかい!」

 いうまでもなく冗談の会話ですが、芸人魂を持っている人は、他人の会話中でも常に「相手を笑わせよう」と意識しているため、何も考えてなさそうなふりをして、実は色々なことを考えています。この会話でも、相手とのやりとりの中でけっして単純な返答はせず、捻りを入れながら言葉を返しているのがよく分かります。
 もちろん、どんな人でも瞬時に面白い返答が浮かばないときはあります。そのときは仕方なく無難な返答をしますが、その場合「面白い返答ができない」と悔しく思うと同時に、「他に何か面白い返答はないか?」と、頭の中では必死で考えているのです。このように日常会話でも、常に相手を楽しませようとする気持ちが表れているのが、芸人魂を持っている証拠といえるでしょう。

 ちなみに、私も同じ心情のため、芸人たちの会話中の心理が非常によく理解できます。そのためTV番組を見ていても、その表情や言葉から「芸人が今どんなことを考えているのか?」、「これからどんな行動をしようとしているのか?」が、手にとるように分かります。(笑)
 TV番組を見ていても、私が頭の中で考えた行動と同じことを、直後に画面の中の芸人がすることがよくあります。先の行動を事前に予知する超能力のようですが、笑いにもパターンというのがあるため、けっして珍しいことではないのです。もちろん、慣れれば誰でもある程度予測することは可能ですよ。(^_^) もし機会があれば、TV番組を「芸人の思考」という部分に注目して見てはいかがでしょうか?思考パターンの参考になるし、普段とは違った部分が見られて面白いものですよ。(笑)

 

失敗を苦と思わないことが大事!

 常に場を楽しくしようとする姿勢は大事ですが、1つ頭の中に入れておいてほしいことがあります。それは「ネタが受けなくても気にしなくていい」ということです。普段から、冗談をいい慣れている人ならお分かりでしょうが、人を笑わせるには様々な要素が、うまく組み合わさってはじめて可能になります。

 ・ネタ自体の面白さ
 ・それをどう表現していくか
 ・その場の雰囲気やノリ
 ・話をする相手の好み


 それらすべてが影響し、それによって受けの度合いも大きく変わってきます。ネタの内容も言い回しも完璧に近かったのに、単に場の雰囲気に合わず(客層や状況にもよる)まったく受けない場合もあれば、それほど面白いネタでもなく表現も下手だったのに、単なる流れで受けてしまうこともあるのです。

 それだけにどんなに腕のある芸人でも、ネタがすべって全然受けないことは多々あります。いや単純に数だけいってしまえば、むしろ数多くネタをだしているだけに、受けなかったネタも普通の人よりも多いでしょう。とくに始めの内は、失敗も多くします。しかし、失敗をくぐり抜けていく経験は確実に自分の身になり、そういう状況になっても自然と対応ができるようになってきます。
 ネタの素材を活かし、「どうやったら受けるか?」と考えていくことは大事ですが、どんなに技術を磨いても失敗をすることは誰にでもありますから「気にせず、いかにその場をフォローするか」という精神面を鍛えていくことが、一番大事なのです。

 皆さんの周りにも、俗にいう「ひょうきんな人」がいると思います。そういう人は、受けなかったからといって落ち込みもしないし、逆に「今のダメだったかな?」とか、「すべっちゃったよ!」などと、笑いながらいったりするでしょう。それは、照れ隠しの意味も多少はありますが、そんなことよりも「受けなかったからといって、自分のテンションを下げると、場も冷める」ことを知っているため、それを懸念しているのです。(重要!)
 つまり、人に笑ってもらえる環境をつくるには、受けなかったときでも自らフォローしていくことが必要と分かっているため、あえてそうしているのです。これは他人が失敗したときも同様で、自ら進んで他人のフォローに入るようにします。

 こういったことができるようになると、本来なら「失敗したネタ」になってしまうところを、さらっと自然に流せるため、周りに失敗と気付かせないまま話題を移すことが可能になります。失敗はたくさんしたほうがいいのです!その中からフォローの仕方や、話題のコントロール法を学べばいいのですから。そして何より、失敗を恐れずに行動することで、芸人に必要な芸人魂が磨かれていくのです。(^_^)

 

プロの芸人たちは失敗しないのか!?

 失敗を気にせず、精神を磨くことは理解できました。でも、中には「ベテランの芸人たちは、失敗自体あまりしていないのではないか?」と、疑問を抱く人もいるでしょう。しかし、安心して下さい。確かにプロである以上、ネタの良さを引きだし、面白く加工はしていますが、どんな人でも失敗しない人はいません。実際は、大して面白くないことをいっている場合も多々あります。
 では、なぜTV番組を見ていると、あまり失敗しているように見えないのでしょう?それにはきちんとした理由があります。


 第一に、「場の雰囲気の違い」

「私たちが数人で、そのへんで世間話をする」のと、「芸人が大勢の観客のいる中で、番組の一環として会話をする」のでは、環境がまったく違います。断然、後者の方が雰囲気として有利に働くのです。
 まず、聞いている人数の違い。人数が多くなれば、単純に場の盛り上がりも大きくなります。仮に半数にしか受けなくても、受けた半数の笑いにつられて、残りの半数にも笑いを誘うことができるわけです。人数が少ないと、効果は薄くなります。
 また番組では、観客は始めから「笑うぞ」という意思で会場に来ているため、笑うための心の準備ができ上がっています。つまり、通常よりも「受けやすい状態」であり、多少つまらないことをいっても、笑いがとれるのです!


 第二に、「番組の演出」

 番組は少しでも視聴率を稼ぐために、あらゆる演出を駆使して制作しています。これも、「芸人の会話が面白く聞こえる」トリックの1つです。

 ・カット割りや、カメラワーク
 ・言葉を強調するテロップ
 ・場を盛り上げるための音楽や、笑い声などの効果音
 ・突っ込み的役割の、落ちてくるタライ、放水などの小道具類

※1
編集段階で演出としてよく使われる技法。誰かがあるネタをいったときに「他のゲストが大笑いしている映像を、その後に強引に繋げてしまい、さもそのネタが受けているかのように見せる」というもの。

とくに最近は、ネタの最中に「笑っている画」が強引に割り込んでくるので、肝心の映像を充分に楽しめないことが多い。ネタにこだわる私としては、そんなものは画面下の隅にでも小さく表示してくれればいいのですが…。(^_^;)

…など。悪くいえば、「つまらないネタでも面白く見せる方法」が数多く使われています。これだけ考えても、私たちの世間話とは、環境に大きな違いがあることが分かるでしょう。視聴者は、芸人たちの会話を「演出」という名のフィルターを通して見ているわけで、多少つまらないネタでも「面白いネタ」と感じてしまうのです。
 また、実際につまらないネタでも、強引に「笑い声を挿入して、受けたネタとして見せられてしまう」こともあります。(※1) そのため「プロの芸人たちは、ほとんど失敗してない」と思ってしまうのも、ある意味仕方のないことかもしれません。

 では、そういった要素をすべて省いた目で見るとどうでしょう。確かに、実力がある芸人ほど、高い確率で面白いことをいっています。しかし、どんな人でもつまらないことをいうときはあるので、その場合の多くは、状況や演出に助けられているといってもいいでしょう。
 ただ、かん違いしないでもらいたいのは、つまらないことをいうのは決して悪いことではありません。流石に、毎回つまらないことばかりでは問題ありますが、誰でもする仕方のないことと割り切り、失敗の中から成功の秘訣を学ぶことが大切なのです!たくさん成功している人は、それだけ失敗もしています。「数撃ちゃ当たる」ではないですが、「5回中、1回くらい受ければいいや」と気楽に考えていいのです。そうすれば、多少の失敗なんてまったく苦にならないし、自然と受ける確率も上がってきます。

 プロの芸人でも、失敗することは多々あるのですから、皆さんも安心して芸人魂を養い、人を笑わせる喜びを知ってほしいと思います。人を楽しませ、笑いの絶えない生活を送ることができるのは、とても幸せなことではないでしょうか。(^_^)


                                     Home


アバウトプロフィールサイトマップリンク